周辺のものの位置と座位姿勢の関係の観察結果


動作特性 −平成10年度 NEDO20人計測−


 

1.被験者数


  高齢者:12人(60代 3人、70代 5人、80代 4人)

  若年者: 8人(20代 4人、30代 4人)

  80代、20代、30代は男女各2人、60代、70代はいずれも男性が2人

 

2.計測内容


 一日の計測期間中に発生した座位から立位への動作を計測対象とし、立ち上がる直前の姿勢が周辺にあるものとの関係でどのようになっているかを観察し、その出現割合を求めた。

 

3.計測結果


 座位姿勢と周辺のものとの関係を表に示す。

 

座位姿勢と机や台との位置関係(単位:%)

 

座位姿勢(出現割合)

机や台に正対した人の割合

机や台と平行に座った人の割合

正座   ( 52% )

50

50

あぐら  ( 15% )

65

35

長座   ( 15% )

20

80

両立て膝 ( 5% )

0

100

 

 正座やあぐらは、机や台よりむしろ被験者と計測員の位置関係により体の向きが決まるように思われる。

 これに対して長座や両立て膝は、壁を背にした姿勢(机や台と平行に座る姿勢)が多かった。

 また、机に正対した長座の場合には、机と反対側の台に背中をもたせかけた被験者がいた。このように長座や片側長座では背中を支える壁や台が必要であるといえる。