立ち上がる直前の姿勢観察結果


動作特性 −平成10年度 NEDO20人計測−


 

1.被験者数


  高齢者:12人(60代 3人、70代 5人、80代 4人)

  若年者: 8人(20代 4人、30代 4人)

  80代、20代、30代は男女各2人、60代、70代はいずれも男性が2人

 

2.計測内容


 一日の計測時間中に発生した全床座姿勢の内、起立動作直前の座位姿勢を計測対象とした。観察された座位姿勢を代表的な8パターンに分類し、各被験者がそれぞれの姿勢を何回とるかをカウントし、各被験者ごとに各姿勢の出現割合を求めた。この出現割合を年代別、性別に集計し、各属性ごとの座位姿勢出現割合を算出した。

 

3.計測結果


 次表に、起立直前の座位姿勢出現割合を示す。

 

座位姿勢の出現割合(単位:%)

 

座位姿勢

若年男性

高齢男性

若年女性

高齢女性

正座

42

28

70

72

横座り

0

5

17

8

あぐら

31

31

0

0

両立て膝

7

4

8

2

片立て膝

0

0

2

0

長座

21

20

0

14

片側長座

0

12

0

4

割座

0

0

2

0

合計

100

100

100

100

 

 この表は一日に出現する座位姿勢の割合を属性毎に示しており、例えば若年男性であれば、座位姿勢の42%は正座、31%はあぐら、21%は長座となっている。

 この結果から見ると、座位の姿勢は性別、年齢層により相当の違いがある。女性は正座が多く、男性はあぐらが多い。高齢者には長座や片足を伸ばした長座が多いが、これは膝が曲がりにくいためと思われる。