立つときに支える部位の観察結果


動作特性 −平成10年度 NEDO20人計測−


 

1.被験者数


  高齢者:12人(60代 3人、70代 5人、80代 4人)

  若年者: 8人(20代 4人、30代 4人)

  80代、20代、30代は男女各2人、60代、70代はいずれも男性が2人

 

2.計測内容


 一日の計測期間中に発生した座位から立位への動作を計測対象とし、体や周辺部材を支えとして利用した状況等を記録した。この結果をもとに、代表的なパターンに分類し、その出現割合を求めた。

 

3.計測結果


 起立時に支える部位の観察結果を表に示す。

 

起立時に支える部位(単位:%)

 

支える場所

若年男性

高齢男性

若年女性

高齢女性

なし

24

2

14

1

28

7

16

11

机(または台)

8

25

27

29

18

10

21

17

床+机(台)

19

8

14

6

床+膝

3

32

8

27

膝+机(台)

0

10

0

5

机+台

0

6

0

4

合計

100

100

100

100

 

 この表は一日に出現する起立動作時に支える場所の割合を属性毎に示しており、例えば若年男性であれば、支えなしが24%、床を支える場合が28%となっている。

 この結果を見ると、若年者は支えなしで起立することができるが、高齢者はほとんどの場合、どこかを支えとして使用している。複数箇所を支えとして利用する場合、若年者は床と机の利用が多く、高齢者は床と膝を利用する場合が多い。