長時間座位を継続したときの姿勢変化観察結果


動作特性 −平成10年度 NEDO20人計測−


 

1.被験者数


  高齢者:12人(60代 3人、70代 5人、80代 4人)

  若年者: 8人(20代 4人、30代 4人)

  80代、20代、30代は男女各2人、60代、70代はいずれも男性が2人

 

2.計測内容


 床座の場合、座位姿勢の持続時間が長くなると姿勢を変える場合が多い。今回の実験計測においては来所された当初の説明時、および計測終了後のヒアリング時の2回は比較的長く座位姿勢が継続する。そこで、この2回について、出現姿勢と継続時間のまとめを行った。

 

3.計測結果


 図に座位姿勢の変化回数を示す。

 

 

 この図に見られるように、高齢者は当初の姿勢をそのまま保つことが多く、若年者は途中で姿勢を変えることが多い。表に出現姿勢と継続時間を示す。

 

座位持続時の姿勢と時間(単位:分)

 

姿勢変化

区分

出現回数

正座

座り

あぐら

両立て膝

片立て膝

長座

片側長座

割座

なし

若年男性

3

16.1

 

4.5

         

若年女性

2

7.8

             

高齢男性

9

19.2

 

19.7

     

9.4

 

高齢女性

12

16.6

       

29.0

   

あり

若年男性

3

6.3

15.7

8.3

     

1.6

 

若年女性

6

11.2

11.9

         

16.0

高齢男性

3

5.4

4.6

14.6

   

1.7

13.7

 

高齢女性

0

               

 

 姿勢変化がない場合の持続時間は若年者に比べ高齢者が長くなっているが、これは、アンケートやヒアリングに対する時間のかけ方の違いによるものである。

 また、1回以上姿勢を変化させた被験者についてみると、若年男性では正座〜あぐら、若年女性では正座〜横座り、正座〜割座の姿勢変化が多く、高齢男性では長座〜あぐらの姿勢変化が多く見られた。