子どもは成長とともに食具の使い方を身につけていきます。日本では「箸」を使えるようになることが1つの目標になりますが、幼児は手指の機能が未熟で初めから箸を使うことはできません。そのため、通常はスプーンやフォークを使って、そのハンドル部分を手全体で握ることから始めます。スプーンやフォークの持ち方は、手指の機能の発達にともなって、手全体で握る持ち方から、徐々に指を使う持ち方、すなわち、箸を使えるような持ち方になっていきます。
このカトラリーは、箸を使えるような持ち方を促すように、最初から「自然と指先を使って上からつまむように持てるハンドル形状のカトラリーセット」として開発しました。
1.5~2.5歳の子ども23人に使って食べてもらったところ、スプーンで16人(76.2%)、フォークで10人(55.6%)が自然につまむように持つことができました。また普段、スプーンを手全体で上から握る持ち方の子ども(12人)のうち、10人(83.3%)が開発品では自然につまむように持ちました。