研究会活動

海外の人体寸法・体型DBの利用に関する研究会(2010年度新設)

日本企業の海外進出にともない、海外の人体寸法・体型に関するデータを入手し海外向け製品開発などに利用したい、という企業のニーズが増えています。人間生活工学研究センターでは、これまで、海外の人体寸法の研究者との交流を通じて、いくつかの人体寸法データブックを入手してきました(現在、東京事務所にて閲覧していただくことができます)。しかしながら、システマティックな取り組みではなかったため、収集できた国が限られている、また、内容にあいまいな箇所があっても解決できないなど、企業のニーズに十分対応できていない状況です。
現在、国内では、産業技術総合研究所(産総研)デジタルヒューマン工学研究センターが、海外の研究者との技術交流を通じて、海外の寸法・体型データを入手する取り組みを始めています。また、ISOでは、日本が主導し、各国の人体寸法計測結果をまとめたテクニカルレポートが発行されています(ISO TR7250-2)。

これらを背景として本研究会では下記の活動を行います。

  • 現在、国内で企業が利用できる海外の寸法・体型データ(HQL保有データブック等)の紹介
  • 産総研デジタルヒューマン工学研究センターの取り組み・入手データの紹介
  • 経済産業省の取り組みの紹介
  • 企業での海外の寸法・体型データの活用事例の紹介

研究会で得られた企業ニーズに関する情報は、産業技術総合研究所や経済産業省に提供し(個別企業名を除く)、今後の各機関の取り組みに反映していただけるようにしていきます。合わせて、人間生活工学研究センターが今年度取り組んでいる日本人体型データの相同モデルについての紹介を行い、相同モデルの企業での活用可能性などについての情報交流も行います。
なお、本研究会は大阪で開催します。7~8月頃のスタートで年2回の開催を予定しています。

(主査 一般社団法人人間生活工学研究センター 畠中 順子)

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