調査・研究開発

操作器形状に応じた誘発運動を再現するデジタルハンド開発に関するフィージビリティスタディ

■委託元

(財)機械システム振興協会委託

■事業年度

2006年6月~2007年3月

■事業概要

機械システムの多くは、手で操作するインタフェースを備えている。例えば、計測機器、AV機器、カーナビ、券売機などは、スイッチ、ハンドル、ボタンで操作する機器であり、携帯電話、デジタルカメラ、情報家電、内視鏡などは手で握って使う小型の精密機器である。これらの機器操作においては、手の大きさに合わずしっかり握れない、指が届かない、操作方法が分からず押し間違えるなど、さまざまな問題が生じている。これらの問題は、本質的には、設計者が利用者のバリエーションを想定できないことに起因している。そこで、コンピュータ上にユーザの手のモデルを生成し、手で扱うさまざまな製品の設計段階での仮想評価を実現しようとする技術(デジタルハンド技術)が重要となる。
本研究では、(独)産業技術総合研究所デジタルヒューマン研究センター(DHRC)の指導を得て、「アフォーダンス」の発想を取り入れ、機器の操作に広く利用されるスイッチ・レバーの基本形状要素に注目し、形状の変化によりユーザが、どのような操作行動を採るかについてデータを収集した。さらに、DHRCでそのデータを抽象化・モデル化し、デジタルハンドソフトウェア(DHRC開発)に組み込み、操作器形状に応じて確率的に操作運動を生成するソフトウェアシステムを試作した。

報告書(要旨)のPDFファイル(399KB)をダウンロードできます。

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